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税 務

新NISAのこと

東京支部 部長 土谷

令和6年8月5日の日経平均株価の終値は4,451円急落し、ブラックマンデーの翌日につけた3,836円を超えて過去最大の下落幅となりました。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の9月の利下げもあり得るとの証言もあり、為替相場、株式相場の先行も不透明な様子です。

一方、7月31日の日経新聞によりますと新NISAで個人の購入額が半年で7.5兆円を超え、旧NISA時代の上半期実績の4倍に相当するとのことです。

そこで、新NISAの特徴などご紹介したいと存じます。

  • 1.非課税保有期間が無期限化。(旧NISAでは、つみたてNISA20年間、一般NISA5年間)
  • 2.つみたて投資枠と成長投資枠との併用可。(旧NISA では、つみたてNISAと一般NISAのいずれか選択)
  • 3.年間投資枠は、つみたて投資枠120 万円、成長投資枠240 万円の計360 万円。(旧NISA では、つみたてNISA 40 万円、一般NISA 120 万円)
  • 4.非課税限度額は1800 万円、うち成長投資枠は1200 万円で、枠の再利用が可能。(旧NISA では、つみたてNISA 800 万円、一般NISA 600 万円)
  • 5.対象商品はつみたて投資枠は一定の投資信託、成長投資枠は上場株式・投資信託等。
  • 6.NISA 口座は一人一口座しか開設できません。(年単位でNISA 口座を他の金融機関に移管することは可能)

NISA口座では譲渡益・配当等が非課税となりますので確定申告は不要です。なお、損失が発生した場合はその損失はないものとみなされますので、他の保管口座(一般口座、特定口座)の損益通算や繰越控除はできません。

ご自身がNISA口座を開設しているか不明な場合は、e-Tax で開設状況を確認できます。

内閣府の政府経済見通しで物価上昇率が2.5%とされるなか、銀行の預金金利が0.5%以下という状況では資産が目減りすることが想定されます。そのような状況から、金融資産防衛のためNISA口座などを利用した株式投資も選択肢にあがるのではと思われます。

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